概論

「KTはつおん」における研究とはどのようなものかについて説明します。

研究活動の位置づけ

KTはつおんでは、研究を1つの事業のように位置づけています。

KTはつおんの事業・活動は以下の構成になっています。

【図】KTはつおんにおける研究の全体像

KTはつおんの事業は、対外的には、「英語発音スクール」と「それに付随する相談」を提供するサービス業となる訳ですが、その根底に、独自の「研究」の存在があります。

端的に言えば、KTはつおんの代表(講師)である私が、自分自身の技量向上のために試行錯誤したノウハウを「研究」と呼んでいます。そしてその「研究」は、KTはつおんの真髄となるものであり、今後も継続していくものなので、事業・活動の1つに入れています。

教育と研究

「発音を教えること」は、「教育」に該当する活動です。一般的に「教育」とは、先人による知恵など「既にわかっていること」を教えるものだと言えます。

ところが、日本人が英語の発音を習得しようとしても、それに必要なノウハウ(既にわかっていること)が絶対的に不足しているのが実情です。発音を取り扱う学問に「音声学」がありますが、実際に発音を習得しようとする際の「実践」においては弱い面があります。「この音はこう出します」という「即席的な解説」はあっても、「長期にわたる段階を踏んだ練習」という視点はほとんどないように思われます。残念ながら、英語発音を教えるための「コーチング技術」は、学問として確立されていないか、少なくとも普及していないと言えます。

それゆえ、英語発音教育は、指導者自身の知識や技量に委ねられてしまっているのが実情です。発音の指導者は、多かれ少なかれ、自身で、音の出し方や教え方を研究しているはずです。「既にわかっていることを教える」「自分が習ってきたことを教える」という方法には限界があり、高度になればなるほど、指導者自身による「研究」が必要なのです。

独自研究

前述のように、英語発音を習得するためのノウハウは不足しています。正確に言うと、情報量としては「氾濫」しているのです。しかし、それらのほとんどは「即効性」を求める人向けの情報なので、「基礎から本格的な発音をステップバイステップで習得」しようとした際の「道しるべ」となるような情報は、ほぼ存在しないと言えるでしょう。仮に存在しても膨大になって実用的ではないと思います。そもそも、書籍やネット記事・動画などで伝えきれるようなものではないのです。

KTはつおんの代表(講師)である私も、この状況に苦しんだ時期があります。数々の情報を得て、非常に参考になったものも多数ありますが、それでは実践のための答えは出ず、結局、自分で研究し始めたのです。

私は、自分自身で、常識にとらわれない「仮説」を立て、「実践」して確かめる、という形で研究を重ねてきました。研究といっても、学術界で発表するようなものではありませんが、本格的な発音を目指す人にとっては十分なノウハウが蓄積されていると自負しています。